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Nike Kyrie 1 - SZOK Performance Review



カイリー・アービング シグネチャーモデル 第1作目となる ”Nike Kyrie 1” をレビュー

NBA入り4年目にして遂に記念すべきファーストシグ、ナイキとしては20人目のアスリートとなるそうで

バスケットボールでどれだけ偉大でも、その時代の象徴と呼ばれる程の人気がなければシグは作られないので、特にナイキでは…

ある意味NBA ALL-STARやTEAM USAに選ばれるよりも狭き門なのかもしれませんね

印象に残った感想を幾つかと、10の項目で機能を考察し配点をしていきます

所有者の身体、足の形状や運動能力等により履き心地という点は個人差があるので、あくまでも参考程度でお願い致します

(配点項目と基準については ”テンプレートについて” を一読下さい)


(Nike iD)

今回1stモデルという事ですが全体的に ”抑え目” なデザインですね、デザイナーはLeo Chang

シルエットからはどこかコービーシリーズの初代 ”Zoom Kobe 1” に似たものを感じます



(渋い…)

まずは他シグネチャーシューズよろしくNike iDから先行発売されました、サービス開始翌日に注文し届いたのは約二週間後

カラーイメージとしては、ポートランド・トレイルブレイザーズ、というよりウェスリー・マシューズ

さて、デザインの説明…はしないで早速 ”履き心地” について

デザインについての解説は他サイトで幾らでも見つかると思いますのでそちらを参考にして頂ければ



(Hyperfuse)

アッパーは全面がハイパーフューズ。3層のレイヤーに分かれており、iDでは色の組み合わせの幅が相当広い

画面越しですとメッシュのように見え、軟らかそうですが実物は結構丈夫な作りで

これだけの軽量性で尚且つ頑丈なアッパーというのは予想外、フライニットアッパーの剛性に不安を感じる方にはオススメ

またハイトップなので横への安定感はありますが、前方向への足の動かしやすさはローカットに近い…これについては後述



(Zoom Air / Phylon Foam)

クッションは前足部Zoom Air・後足部Phylonでクッションが足りないと人によっては感じるかもしれません

しかし22歳のバスケットボールプレイヤーのファーストモデルですからね、このくらいソリッドな作りでもいいのでしょう

まあ後期のモデルになるにつれエアユニットが変更されつつ価格帯も上がるパターンでしょうから…



(360 Degree Dynamic Traction)

サイドウォールまでせり上がるアウトソール、ソール自体もフラットな作りで全面ヘリンボーンパターン

この情報だけでも一見猛烈なグリップを感じさせてくれるが実際は…大した事無い

理由はソールの素材、アウトソールの粘度が低めで少し硬く "Kobe 9 Elite" のようにフロアに貼り付くように止まれない

Kobeシリーズ、特に8や9はまさしくモチーフの蛇のように ”ヒタヒタ” と這うようにグリップするが

Kyrie1はラバーが若干硬めでフロアに反発するような感覚…結果ラバーがフロアに勝つように ”ズズズズ” と滑って行ってしまう

この感覚は説明が難しく伝わりにくいかと思いますが、ジンワリと止まるのが "Kobe 9 Elite" で、ポンピングブレーキするのが "Kyrie 1" のような雰囲気です、よく分かりませんね

"Kobe 9 Elite" や ”Air Jordan XX9 (29)" の方が圧倒的にトラクションは良いです

「ソール全体にヘリンボーンパターンがあればちゃんとグリップする」という私の考えは間違っていました



(パターン)

Kyrie1、二つの問題点

一つ目は ”パターンのトップラインが低い”

ホールカットのパターンというのは ”U” の文字に似た形ですが、Kyrie1は甲からトップにかけてのアーチが弱い

これにより足首周りのアッパー面積が少なくホールド性が足りない

それならシュータンで補えば良いと思いますが、シュータンは比較的通常の大きさ

結局はシュータンもトップラインも重ならない箇所が生まれ、一番上までシューレースを通した場合、紐が直に足に当たる可能性も

勿論足首の太さには個人差があるのですが、個人的に足首周りの快適性は微妙…

シューレースを幅広の物に変えるなどすれば改善できそうな気もします



(接ぎ)

問題点、二つ目は ”アッパーの厚み”

今回のモデルは設計上、平面のアッパーを立体にしており ”接ぎ” という部分が存在します

この接ぎ、繋げた跡が目立たないように内側に持ってくるのが一般的ですが…

アッパーの素材、幾つかの層を重ねた物であり、頑丈さ故に厚みがあります




その厚いアッパーが継ぎの位置で縫い合わさり、非常に非情な事になっており…

これが履いた時に若干のストレス、複数のレイヤーを用いた故の代償かと感じます

もうちょっと何とか出来たかと思いますけどね…

これに関しては細かい点ですし人によっては履き心地には左右されない箇所かと思われますが、私は気になりました




ちなみにサイジングですが ”Mush Room” に書かれている通り二種類あります

今回のモデルはiD品なのでインターナショナルのウィズと同じですが ”狭過ぎる” とは感じませんでした

なので ”EP” 表記のモデルならマイサイズでも大丈夫かと思います

但しそれは ”爪先の幅” の話であって ”足首周り” は足首の太い方はアッパー足らずになる恐れもあるので要注意



- まとめ -
 ”これが 15,000円?”

機能としては全面ハイパーフューズにツーフィンガーアンダーレイ、ヒールカウンター、ヘリンボーンパターンにズームエア

軽量かつ頑丈でシューズとして抑えるところは抑えているので ”駄目” というわけではないです

ただカイリー1、国内じゃ15,000円なんですよね…1stモデルでこのパフォーマンスでこの値段は正直 ”違うな”

初期KDシリーズは100ドル前後の価格帯で、Kyrie1も本国では110ドル…日本で取り扱う値段の差は理由あっての事でしょうけど

78点、妥当な数字かと…




一目見た時から ”このホールカットのパターンは微妙だな…” と地雷臭を感じつつレビューの為に手に入れましたが ”今後そういった物はもう買わないぞ” と考えさせられる一足でした

もう一度言いますが、足首の太い方は気をつけた方がいいです。ご注意を

そして ”100ドルラインじゃこのくらいのパフォーマンスだよね” と思ってしまいそうですが、他社はこの価格帯でもっとクオリティの高い物を出しています…

正直ここ1~2年のNike (JB除く) は他社より下かと…色々と履いて感じます




昨年末発売されたジョン・ウォールの "Wall 1" に続き、先日発売されたディミアン・リラードの "Lillard 1"

また今後発売される予定のステフィン・カリーの "Curry 1" と競合新シグネチャーが目白押しです…

やはりナイキは業界シェアは断トツでトップ、デザインも他社より上だと思っております

しかし単純にパフォーマンスとしては一歩遅れているのでは…と履いていて純粋に感じました…

カイリー・アービングのデビュー作としては少々残念な結果かなと…








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