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Nike Kobe IX (9) Elite Performance Review - SZOK



コービー・ブライアント シグネチャーモデル 第9作目となる "Kobe IX (9) Elite" をレビュー

このカラーは国内1stカラー ”Inspiration”、フライニットが織り成す色合いが特徴的なカラーリング

ちなみに今回の記事、かなり長いです…

印象に残った感想を幾つかと、10の項目で機能を考察し配点をしていきます

所有者の身体、足の形状や運動能力等により履き心地という点は個人差があるので、あくまでも参考程度でお願い致します

(配点項目と基準については ”テンプレートについて” を一読下さい)



今作、元々ハイトップになる事は決まっていました。それでも例の怪我があり発売を早めたそうで

ローカットの軽量感と、ハイカットのサポート性能。コービーが「ソックスがいらなくなる」と評する一足

一応シューレースを一番上まで通したところ、小さめの蝶々結びとなりました

足首周りがキツ過ぎる事はなく自然なホールド感で、カフのフィッティングは良いです

また踝付近、甲から足首の繋ぎ目は曲げた際に当たって痛いという事もなく今のところ不自由なく履けています

ただ前方向へ脚を倒した時、アキレス腱が伸びる位置になるとグッと引っ張るようにロックされます

一定の角度以上には曲がらず、腱が伸びきらないように固定される感覚

ちなみに着脱についてですが、以前 ”Micro-G Juke" や "Charge BB" という凶悪な履き難さのシューズを履いてきた私にとっては楽なもんです、甘い甘い




踝周りに配されたアッパーですが、擦り傷のような痕がついています。これは履いていた際のダメージでは無く、元々のグラフィック

このパーツがしっかりとした硬さで踵から足首の間の ”繋ぎ” の役目を果たしています

それと外側よりも内側の方が硬い気がします、オーバープロネーションを防ぐ為かもしれません。兎に角踵周りはかなり強固な作りです

カーボンパーツは加工が難しいのでしょうか、エッジが少々ザラついているのが気になります。ラバーで隠すようにして欲しかったところですが…




踵の ”抜け感”

シューズの内部を見ると足首裏のパッドが少なめ、今までのローカットモデルと比べると明らかに小さくなっています

踵の掴みが甘くてもハイカットなので何とかなっていますが、ローカットモデルの方はライニングが厚めに見えますのでより踵の安定感は良い筈。少々踵周りの空間が気になりました




靴というのは足の入れ物で、足を守るため足の形をした箱で包む、それが靴です

平面の革をパターンの組み立てや縫製、熱やら水やら使って立体的にはしていますが、足の形をした箱でした

そこでナイキは面と面との合わせでも足の形に合わなかった部分をダイナミックフライワイヤーという機能で補いました、面と面のアッパーに線と線でさらに足にフィットさせたわけです

そして新たに出て来たのがフライニット、つまり織物。今までの足と靴との間にあったギャップが限りなく近づきました

ただし織物が故に使用につれ若干伸びてくる、使用時間が増えていくにつれ更に紐を締めれる事がありました

もしかしたら足の形に徐々に伸縮し密着しているのかもしれません、タイトにする余裕が生まれているとも考えられます




このフライニットアッパーは前作のエンジニアードメッシュアッパーよりも厚めで硬い

この素材は一試合平均4マイル (6km)走るコービーの動きに耐える強度を想定しているそうで

爪先部が今までのコービーシリーズのように補強パーツが無く、少し硬くなっているだけですのでダメージにどれだけ耐えられるかはわかりません

たまに床に爪先が擦れてしまうので今後摩耗して解れていかないかと心配…




シューレースホールに繋がっているフライニットケーブルですが、これはLebron X・XIのようなアッパーと別パーツでは無くフライニットアッパーに挟まれています

別々に稼働するようには見えないので、ダイナミックフライワイヤーとは違い、シューレースホールの補強のためかと

また幅としては少々狭く感じますが、サイズ変更はしなくても大丈夫そう

履き始めは窮屈に感じるかもしれませんが、すぐに足に合います

インサートは前作より縁が大きくなってます、厚さ自体は余り変わってないかと

また爪先の反りが前作より数ミリ低くなってます、これに関しては後ほど




厚さ3mmという薄いアウトソール、この薄さでも前回より2mm増えてるというから驚き

また不踏部の繰り抜きは無く、フラットな底面となってコートに密着します

自立はしますが、少々フラフラと揺れます。既に私の足底の形に合っているわけです

グリップは触ってニヤけてしまう程の質感。これは良いラバーです…

ソールパターンはヘリンボーンでは無く、コービーの足底の圧力図です。何気にサイズ合わせに便利

賛否両論のルナロンインサートクッションはこのアウトソールとの組み合わせには最適、反発感は少ないですがより地面の感覚を掴み次の動きへの繋ぎとなるはずです




「レスリングシューズみたい」と言われてましたが、正確には ”ボクシングシューズ” です

ボクシングの軽快かつ俊敏なフットワークをバスケットボールに取り入れようと試みたそうで、それをモチーフにしてデザインされています

そして背面の赤いステッチはコービーの手術痕から。アキレス腱断裂からの復活を誓うコービーのタフさを表しているそうで




恒例の ”Kobe Code"、確かKobe 5から始まった筈

点字に似た独自の文字が使用されてますね。今作にもヒール外側と爪先内側に打ち込まれてます

片方には ”Veni・Vidi・Vici” ラテン語で「来た・見た・勝った」

もう片方には “I came・I saw・I conquered” 英語で「私が来た、私は見た、私は勝った。」と書かれてあり

この「来た・見た・勝った」というのは、紀元前のローマの有名な言葉だそうで

紀元前47年8月2日、共和政ローマ軍がゼラという場所にて会戦し、勝利。

そしてゼラでの戦いの勝利を「来た、見た、勝った」とたった三言の短文をローマに宛てた手紙を送ったと言われています

この簡潔な文書はコービーの支配的な強さを表すにピッタリですね

つまり、彼が進む場所には勝利しかない という事です




さて、最初にリリースされた3つのカラーリングにはストーリーがあります

”Perspective” はスペインの画家、パブロ・ピカソが1904年に描いた ”青の時代” から

”Detail” はイタリアの彫刻家、ミケランジェロ・ブオナローティが1504年に制作した ”ダヴィデ像”  から

そして ”Inspiration”はアメリカのバスケットボール選手、コービー・ブライアント自身から

彼が1996年にロサンゼルスに来て以来、2014年までの輝かしいキャリアで成し遂げた5回の優勝。そしてコービーのプレーは様々な人々に ”Inspiration” 与えた

絵画におけるピカソの時代、彫刻におけるミケランジェロの時代

その時の代表とされる人物から取り入れたカラーリングの中でNBAにおける2014年まではコービーの時代と呼べる

コービーは彼らに匹敵するくらいの歴史的人物だ。 というリスペクトを表しているんですね

ちなみに ”Masterpiece” は ”Joker” のカラーリングをオマージュしているそうです、てっきりRGBみたいなただのマルチカラーだと思ってました




システムとデザインに関しての話はここまで。ここからはこのシューズに対する自分の勝手な考察です

ハッキリと感じるのが今作、前までのコービーシリーズとは似て異なります。そして明らかに違う部分があります




履き始め当初、地面に踵を擦る感覚がありました

また靴の中でも若干踵が浮いているような感覚が、ヒールハイトが低く感じました

そしてインサートの爪先の反りも低めです。今までのシューズに慣れていたのもあり変な感触です

この違和感が分かるまでモヤモヤしていましたが踵を擦っているのではなく、踵の着地角度が以前より低めなのです

他のシューズと同じような歩き方をすると踵の傾斜が少ないため地面に当たってしまい、それが踵を擦るような感覚と捉えてしまっていたのです

このフラットな靴底に慣れず、最初はすぐに履き替えてしまいました

そしてこの違和感は筋肉痛という形で襲ってきました、しかも普段痛くならないような箇所に筋肉痛が起きたのが不思議でした




さて、爪先と踵、前後の高低差が少ない。これを調べてみるとベアフットランニングの情報が入ってきます

そしてKobe IXを履き踵から着地しますと、ヒールの素材が硬めなので ”ゴツ ゴツ” とした嫌な感触が

また足首より上も固定されているため、カクカクした動きにくさもありました

それを避けるために意識的につま先着地へと変更。しかしアウトソール全体が平坦な面なので厳密に言うと足の真ん中辺り、ミッドフットでの着地ですが

(この ”フォアフット・ヒールフット着地” に関しては私程度の知識では説明できません。ここで書いてしまうと更にとてつもなく長くなるので、各々で調べて頂きたいのですが色々と議論されています。)

あえてヒールの傾斜角を減らし、前後の高低差を少なくし、ヒールストライクを減らす…結果的には怪我を防ぐ意味があるのではないかと

但し、前方へのダッシュと上方向へのジャンプ、パワーの向きは変わりますし、急激なストップ等踵からの着地もあるスポーツなのでこれが正しいとは言い切れませんが…

それでも踵にエアやクッション素材を入れ衝撃吸収を図るのではなく、人間の運動・足の動き自体を変えることで衝撃を減らす狙いと考えています

機能に頼らず、もっと原始的な考えに戻れば、人間本来の動きでクッションを得れる…と




以前MT110をキッカケにミニマスシューズ・ミニマルランニングに興味を持ち調べていましたが、まさかこんな所でその話を思い出す事になるとは

しかしコービーの求める感覚というのは、何だかそういったボーン・トゥ・ランに近いものではないかと考えられます。従来のバスケットボールシューズと比べるとミニマス的要素があるのではないかと

晩年のジョーダンがプレースタイルを変え、またシューズに対しても接地感から衝撃吸収性へとニーズを変えていったのと同じように、コービーも変わっています。確実に変わっています



- まとめ -

個人的に今までのバッシュに対する考え方を変えさせられました

ただの足の形をした物が、ここまで考えさせてくれるのだから靴は面白いし靴が好きな理由なのかもしれません

但し以上の文章を 考え過ぎだろ と言われてしまえばそれまでですし、全くの的外れな意見でしたら恥ずかしいので話半分で聞いて頂ければと思います…

このシューズを ”履きやすい・動きやすい” と評するのは難しいです。ですが明らかに他のシューズとは違います

デザインよりも、人間本来の足の動き、靴自体の設計に関して興味のある方に是非履いて貰いたいですし、感想も聞いてみたいです

この ”違和感” を楽しんでみては如何でしょうか






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