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Nike Kobe A.D. NXT Performance Review


コービー・ブライアント シグネチャーモデル 第12作目となる "Nike Kobe A.D. NXT" をレビュー

印象に残った感想を幾つかと、10の項目で機能を考察し配点をしていきます

使用環境や所有者の身体能力、足の形状により履き心地という点は個人差があるので、あくまでも参考程度でお願い致します

(配点項目と基準については ”テンプレートについて” を一読下さい





こちらは "Kobe A.D" のElite版的な位置付けのモデル、ディティールの説明は以下にまとめ済




今作、何と言っても特徴的なのがコードを引っ張り上げるレーシングシステム

ストッパーの中央を押すと紐の通りが良くなりスムーズに締め上げる事が可能

コードを引っ張ると連動して全体が一気に締まるのかと思いきや、意外にも中途半端なフィッティング

アッパーは意外とゴワゴワとした手触りで硬め、その為コード先端を引っ張るだけでは全体が完全に締まらない…

フィッティングの細かい調整は自分の指でコードを下から順番に手繰り寄せながら紐締め作業を行うという…



(この部分を下から上へと手繰り寄せていく)

コードの絞まる方向としては甲のアッパーパネルが倒れてくる感じで、パネルとソールの ”上下から挟まれる” ような不思議なフィット感

逆に、左右からキツくなるような横方向からのロックダウンは弱く、特に爪先部分は足が横に遊ぶ感覚が

この左右への切り返し時に ”アッパーがついて来ない” 感覚は個人的には余り好きでは無く

最大の売りであるドローコードのフィッティング、満足度は個人で大きく分かれるかと




良い点として驚いたのは踵のホールド感の良さ

一見 ”ローカットでおまけに靴紐も無い” と固定感には期待できそうには思えなかったものの、実際に履いてみると意外にも踵の掴みは良好

良好と言うより、凄い、驚き過ぎてちょっと声出た




またライニングは足が入る方向には滑りが良く、抜ける方向には引っ掛かるような抵抗があり、サイクリングシューズ程では無いが似た素材感

屈曲時の踵がスポスポと動くような所謂 ”抜け感” は無く、正直 "Kobe XI (11)" よりも良いのでは?



(Good Support !!)




ソール周りは過去のモデルと同様で、爪先にフレックスグルーブが入ったフレキシブルな仕様

非常にスムーズ且つ接地感の高い前足部、逆に踵は "Kobe IX (9)" よりも縁が硬く着地時に「コツ コツ」と音が鳴る、接地感は低め

アウトソールにはマイクロトレッドパターン、ラバーは中央がトランスルーセントで縁がソリッドソールといった珍しい構成

トランスルーセント部も特に滑る感触は無く、トラクションは素晴らしい




Kobe 11のような不踏部のアウトリガーは無く、若干踵の横が張り出しているものの体感できるほどの大きな効果は感じず

それでも前後左右、スムーズな動きやすさは流石コービーシリーズといった感じ

そしてクッショニングシステムはドロップインサート方式のLunarlon (ルナロン) フォーム

ヒールにはZoom Air (ズームエア) が配置、ソール周りはKobe 11と殆ど似たセットアップ




サイジングは今までのコービーシリーズと余り変わらず、所持している方はそれらと同じで良いかと

シリーズを持っていない方は幅は特に狭くないのでマイサイズで良い 「かも」 ですが、甲の高さに注意

インナースリーブの仕様なので甲高ですと履くのに苦労する恐れが、出来れば試着したいところ




さて、話は戻りドローコードについて

満足するフィット感になるまでコードを引っ張った後は、ヒールカウンターの近くにあるゴムバンドに先端を引っ掛かける方式

そのまま挟むでも良く、このように一周クルンと回しても良いかと




そこで今回一番残念なのが、ドローコードの長さ

上記はゴムバンドに引っ掛けた状態なのですが、左右の長さが均等では無い

特に右足の左側のコード、地面に付く程に長く、履いてる間はプラプラと動いて 邪魔 とても気になる




なのでコードが動かないようにゴムバンドに2周~3周させるとピッタリとして非常に快適なのですが、ここで衝撃的かつ根本的な事実に気づいてしまいました…

コードを下から上へ順々に手繰り寄せて、硬いプルタブを押してコードを引き上げ、ゴムバンドに2周~3周 (計4本分) させるって…普通のバッシュより面倒臭いのでは?



(結局、蝶々結び)



- まとめ -

"NXT…?"

シリーズの詰め合わせのような感じ、というかこのソール周りの仕様でA.D ”NXT” なんて呼んでもいいのだろうか…

履きやすいがシリアスなシューズでは無いかと、これならKobe 11を履くか、もしくはKobe 9を履くか、どちらかを選ぶかと

似たツーリングのA.D NXTを敢えて選ぶ理由は ”このシューレースシステムを試す為” ですが、そのシステムにも問題が…



(耐久性…)

よく見ると既にゴムバンドの根本がホロホロとほつれている…

コンビニで売っているヘアゴムと同じような素材の普通のゴムですので耐久性は余り期待できず

シューレースストッパーも チャチな シンプルな作りなので、構造上ストッパーとゴムの二箇所が駄目になったら本格的に ”終わり” になりそうな予感が…




そして一般的なホールカットのバッシュよりも履くのが簡単になるのかと思いきや本末転倒な結果

フィット感は良いが、そのフィット感を良いと感じるポイント、自分が納得するロックダウンにするまで非常に手間が掛かるかと

しつこいようですが ”コードを下から上へ順々に手繰り寄せて、硬いプルタブを押してコードを引き上げ、ゴムバンドに2周~3周 (計4本分) させる” って「毎回履く度に」と考えたら結構な手間なのでは…?

結局は私のような気にしいな人には向いていないのかも、最終的には千切れるのも怖いのでゴムバンド使わずに蝶々結びしてましたからね、ゴムバンド全否定




このバッシュは「多少適当なフィッティングでもOK」という人の方が良いのかもしれません、細かい事を気にしなければきっと履きやすい筈

チャッチャと履いてバスケットボール、そんなノリが合っているのかもしれません

挑戦的なプロダクトとなるシューレースシステムからは ”一発屋” の空気がプンプンしますので試しに一度、いや何度か履いてみては如何でしょうか…

こんな事を言ってしまうのもアレですが「今作のホールカット版があれば良かったなあ」…なんて



(試合で履いている選手の画像が全く見つからない件)




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